送り仮名には原則があります2
送り仮名には原則があります。送り仮名があやふやなのは、この原則を抑えていないからです。
まずは下記の過去記事をご覧ください。
問題:次の漢字の送り仮名を送ってみましょう。
1 たしかめる
2 もっぱら
3 きこえる
4 あたる
5 おそろしい
6 おさえる
7 かなしむ
8 やわらかい
9 こまかい
答えです。
1 確かめる
2 専ら
3 聞こえる
4 当たる
5 恐ろしい
6 押さえる
7 悲しむ
8 柔らかい
9 細かい
間違えた人はいませんか?これ、一個一個覚えろと言われています。しかしこういうのを一々覚えるのも、才能ある人にはいいのですが、そうではない人は理屈をしっかりと理解する必要があります。
本日は「送り仮名の付け方」通則2に関係のある送り仮名です。
通則2は次のように定められています。
「活用語尾以外の部分に他の語を含む語は、含まれている語の送り仮名の付け方によって送る。」
ちょっと何言ってんだか分かんないです、という気分になりますが、とりあえず解答をみてみましょう。
「確かめる」という言葉ですが、活用語尾は「め、め、める、める、めれ、めろ、めよ」ですね。ということは「活用語尾以外の部分」というのは「確か」になります。「確か」という言葉は形容動詞「確かだ」という語を含んでいます。その場合は「確かだ」という語の送り仮名の付け方によって送られます。「確かだ」というのは「か」を含んでいますので、そこから送ります。ということで「確かめる」となります。
2の「専ら」というのは通則5「副詞・連体詞・接続詞は、最後の音節を送る」とあります。「必ず」という副詞は分かりやすいですね。「及び」という接続詞もそうです。連体詞「来る(きたる)」はわかりにくいので「来たる」と送って欲しいところですが、許容となっていません。
以下含まれている漢字を示します。
1 確かめる(確かだ)
2 専ら
3 聞こえる(聞く)→「聞える」ではなく「聞く」に合わせている
4 当たる(当てる)→「当る」ではなく「当てる」に合わせている
5 恐ろしい(恐れる)→「恐しい」ではなく「恐れる」に合わせている
6 押さえる(押す)→「押える」ではなく「押す」に合わせている
7 悲しむ(悲しい)→「悲む」ではなく「悲しい」に合わせている
8 柔らかい(柔らかだ)→「柔かい」「柔い」ではなく「柔らかだ」に合わせている
9 細かい(細かだ)→「細い」ではなく「細かだ」に合わせている
いかがでしょうか。送り仮名の問題では「他の語が含まれていないか」と考える必要もありそうです。