品詞について知ろう!形容詞と形容動詞

形容詞はともかく形容動詞と言われると何が何だか分からない、という声も聞きます。私も意味がわかりません。ちなみにここで扱う「形容動詞」という品詞は橋本進吉東京帝国大学教授によって提唱された「橋本文法」のものです。主な文法として山田孝雄神宮皇學館大学学長の提唱した「山田文法」、松下大三郎國學院大学教授の「松下文法」、時枝誠記東京大学教授の「時枝文法」があります。このうち小中高で使われる文法は橋本文法です。

 

形容詞・形容動詞とも要するに「物の状態や様子を表す言葉」です。両者の違いは終止形(小学校では「言い切り」と言いますが、個人的には何を言ってんだかわかりません)が「い」か「だ」かです。みてみましょう。

 

形容詞 汚い まずい 新しい おいしい 美しい 暑い 熱い 厚い 冷たい 暖かい 温かい

形容動詞 きれいだ バカだ 確かだ 元気だ 幸せだ

 

とりあえず活用を見ておきましょう。

⑴形容詞の活用

活用は「ない」「う・よう」「ます」「た」「。」「もの・こと」「ば」をつけて見るのでしたね。

「まずかろう」「まずくない」「まずかった」「まずい。」「まずいトマト」「まずければ」

「かろ」「かっ」「く」「い」「い」「けれ」となります。

個人的には「ない」をつけるのは未然形なので「かろ」「く」「かっ」「く」「い」「い」「けれ」だと思うのですが、橋本文法ではどうやら「ない」をつける時には連用形の「く」につけるようです。

 

⑵ 形容動詞の活用

「幸せだろう」「幸せだった」「幸せでない」「幸せになる」「幸せだ。」「幸せな人」「幸せならば」

「だろ」「だっ」「で」「に」「だ」「な」「なら」

同じく「ない」をつけるのは未然形ではなく連用形になります。個人的にはややこしいと思いますが、ここは従います。

 

ちなみに「幸せ」という名詞がありますので、「幸せだ」というのは「幸せ」と断定の助動詞「だ」ではないか、と考えたくなりますが、「形容動詞」と「名詞」+「断定の助動詞」の見分け方は後ろに「人」をつけてみればわかります。

形容動詞「幸せだ」→「幸せな人」

名詞+助動詞 「テーブルだ」→「テーブルな机」

断定の助動詞「だ」には連体形がありません。そこで見分けられます。

 

 

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