送りがなの問題2 解答・解説編
解答・解説変、もとい解答・解説編です。
解答
(1)増やす (2)快い (3)逆らう (4)勢い (5)従う (6)退く (7)耕す (8)危ない (9)温かい (10)導く (11)喜ぶ (12)改める
(1) 「ふやす」を活用する(変化させる)と「ふやさない」「ふやします」「ふやす」・・・というように「ふや」が語幹(変化しない部分)で、「さ」「し」「す」が活用語尾(変化するところ)です。送りがな通則1では「活用語尾を送る」となっています。すると「増す」と送りたくなりますが、もちろん違いますよね。「増やす」です。なぜでしょう。
「増やす」という言葉には「増える」という言葉がふくまれています。「増える」は「増えない」「増えます」「増える」・・・ですから、活用語尾は「え」「え」「える」・・・となります。したがって「増える」と送っています。この場合は通則2の「活用語尾以外の部分に他の語をふくむ語は、ふくまれている送りがなの付け方によって送る」が適用され、「増やす」となります。
(2)通則1「活用語尾を送る」の通りです。形容詞の活用語尾「かろ」「かっ」「く」「い」「い」「けれ」です。活用語尾はしっかりと覚えてしまった方がいいです。
(3)は通則1例外3といいます。本来ならば「逆う」と送りたくなりますが、例外として定められています。この例外3だけは覚える必要があります。もっとも「聞いたことないよ」という語は忘れてしまってかまいません。一番最後に例外の語を挙げておきます。
(4)は通則3「名詞は送らない」の例外に当たります。これも最後に挙げておきます。
(5)(6)(7)は通則1「活用語尾を送る」のとおりです。
(8)の「危ない」は(3)と同じです。
(9)は通則2です。「温かい」は形容詞ですから「い」と送りたくなりますが、「温める」という語をふくんでいます。したがって「温める」の活用語尾「める」と送ります。「温」と「暖」の使い分けですが。「冷たい」の対義語が「温かい」で、「寒い」の対義語が「暖かい」です。
(10)(11)(12)はそれぞれ通則1どおりです。「ない」「う」「よう」「ます」「た」などを付けてみて、活用させてみてください。
通則1 例外3の語
明らむ 味わう 哀れむ 慈しむ 教わる 脅かす(おどかす) 脅かす(おびやかす) 関わる 食らう 異なる 逆らう 捕まる 群がる
和らぐ 揺する
明るい 危ない 危うい 大きい 少ない 小さい 冷たい 平たい
新ただ 同じだ 盛んだ 平らだ 懇ろだ 惨めだ 哀れだ 幸いだ 幸せだ 巧みだ
通則3 例外の語
辺り 哀れ 勢い 幾ら 後ろ 傍ら 幸い 幸せ 全て 互い 便り 半ば 情け 斜め 独り 誉れ 自ら 災い
参考